高校生の物理好きが物理に関することを投稿していきます。誰かのお役に立てば幸いです。
今日の記事について
私は物理の授業を英語で取っているのですが、授業が始まって最初の五分間は「Brainstorming Question」の答えを考えるというルーティンがあります。
今日は先日の授業で出された「Brainstorming Question」を皆さんに共有したいと思います。
ブレインストーミングクエスチョン:Brainstorming Question
“Why ice is more slippery than earth?”
和訳(オリジナル):なぜ氷は地面よりも滑りやすいのか?
皆さんはどのような答えを想像しますか?
私は、この質問を聞いた時に、coefficient of the friction(この場合動摩擦係数)の値が小さいからでしょ?と思いましたが、話していく内に他の答えが見えてきました。
一つ目:Less of friction
一つ目の答えは、摩擦の力が小さいからでした。一番最初に私が考えたことと一致していましたね。
ですが、その時の私はこれ以上の答えを考えることができませんでした。
二つ目:Lubricant
二つ目の答えは、表面の氷が少し溶けて、lubricant(潤滑油)のような役割を果たすからでした。一見一つ目の答えと似ているように思えますが、less of frictionの理由だと考えると納得がいきますね。
その場ではその他にも、Layer of water is thinやsmooth、Crystalなどの答えが出ましたが、私はイマイチ納得できなかったのでWebサイトで調べてみました。
詳細な理由
今回はこの記事を参考にしつつ考えました。英語の記事ですが、よく説明されていてとてもわかりやすかったです。
結論から言うと、上のセクションでも理由に挙げたように、氷の上に小さな水の層があるからでした。
歴史を遡ると、物理学者マイケル・ファラデーさんによって、氷の上に小さな水の層があることが発見されたことが分かります。また、彼の実験は皆さんの家でもできるような分かりやすいもので、冷凍庫にある2つの氷を取り出し、融点に達するまでの熱を加えないように2つの氷を素早く重ねることです。
皆さんも氷同士がくっついていることを目にした経験や、氷が唇や舌にくっつく経験をしたことがありますが、これは氷を取り囲む液体の層が影響しています。液体の層が重なり合うことで、それらが固まり、くっつくのです。
マイケル・ファラデーさんは当時、この仮説を説明することができませんでしたが、1984年、他の科学者たちによって、「quasi-liquid」(擬似液体層)の存在が検証され確実なものとなりました。実際に層の暑さは-1℃で1ナノメートルから94ナノメートルと推定されています。
また、参考にしたWebサイトには分子のスケールで何が起こっているのかをイラスト付きで解説していたので興味がある人は見てみてください。
おわりに
今日は、”Why ice is more slippery than earth?”と言う問いの答えを考えました。実際にこの問題は科学者が長い期間をかけて答えを見つけたそうです。
今回の記事で、授業内ではあまり理解することができずモヤモヤしていたことが、調べてみることで解消されました。皆さんも普段感じる疑問に関して調べ学習をしてみると新しい世界が見えてくると思うので、積極的に取り組んでみてください。
ではまた次の記事でお会いしましょう。
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